こころみ薬事典

こころみ薬事典

全科

炭酸水素ナトリウム

先発: メイロン

薬効分類: 消化器(健胃・整腸・潰瘍)

炭酸水素ナトリウムは消化器(健胃・整腸・潰瘍)に分類される医薬品です。主な適応は「胃および十二指腸の透視・撮影の造影補助」など。本ページではPMDA添付文書に基づく用法・用量、禁忌、相互作用、副作用と、規格別の薬価・包装情報を掲載しています。

⚠ 安全サマリー

禁忌消化管の穿孔又はその疑いのある患者[消化管が膨らみ、穿孔部位を伸展させ腹痛等の症状を悪化させ詳細 ↓併用禁忌ヘキサミン(ヘキサミン静注液) 本剤はヘキサミンの効果を減弱させることがある詳細 ↓主な副作用■その他の副作用 【頻度不明】腹部膨満感、おくび詳細 ↓

監修医による解説

本剤は、体液や尿をアルカリ化する作用を持つ医薬品です。これにより、アシドーシスの補正、特定の薬物中毒における排泄促進、内耳障害に伴う症状の緩和、急性蕁麻疹などに用いられます。また、胃酸を直接中和する制酸作用も示します。

  • ナトリウムを含有するため、ナトリウム摂取制限のある患者(浮腫、高血圧等)には禁忌です。
  • 連用によりアルカローシスやナトリウムの過剰蓄積をきたす可能性があるため、漫然と使用しません。
  • ヘキサミン(尿路感染症治療薬)の効果を減弱させるため、併用は禁忌です。

※ 添付文書をもとに作成し、監修医が確認した参考情報です。

監修: 大澤 亮太 医師(医療法人社団こころみ)

内服・錠

用法・用量

炭酸水素ナトリウムとして、通常成人1日3~5gを数回に分割経口投与する。含嗽、吸入には1回量1~2%液100mLを1日数回用いる。なお、年齢、症状により適宜増減する。

規格先発薬価後発薬価
500mg5.9〜・1社

内服・顆粒

用法・用量

透視開始に際して、造影剤投与開始直前あるいは投与開始後、年齢、胃内容積の個人差、造影の体位に応じて、約100~400mLの炭酸ガスの発生量に相当する量を、少量の水または、造影剤と共に経口投与する。

規格先発薬価後発薬価
規格不明11.6/g

内服・内用

用法・用量

効能又は効果
用法及び用量
胃・十二指腸潰瘍、胃炎、上部消化管機能異常における制酸作用と症状の改善
通常成人1日3~5gを数回に分割経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
アシドーシスの改善、尿酸排泄の促進と痛風発作の予防
通常成人1日3~5gを数回に分割経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
上気道炎の補助療法
含嗽、吸入には1回量1~2%液100mLを1日数回用いる。なお、年齢、症状により適宜増減する。

規格先発薬価後発薬価
規格不明0.92/g0.77〜・1社

注射・静注

用法・用量

〈薬物中毒の際の排泄促進、動揺病等に伴う悪心・嘔吐及びめまい、急性蕁麻疹〉
炭酸水素ナトリウムとして通常成人1回12~60mEq(1~5g)を静脈内注射する。
〈アシドーシス〉
一般に通常用量を次式により算出し、静脈内注射する。必要量(mEq)=不足塩基量(mEq/L)×0.2×体重(kg)なお、いずれの場合も年齢、症状により適宜増減する。

規格先発薬価後発薬価
7%100/管100〜・4社
8.4%138/管100〜・1社

注射

用法・用量

透析ろ過型人工腎臓使用時の体液量の保持及び代謝性アシドーシスの是正の目的で、静脈側血液回路内に点滴注入する。投与はろ過液量と体液量とのバランスを保つように十分注意して行う。通常、成人1時間当たり1.2~2.0Lの投与速度で症状、血液生化学異常、電解質・酸塩基平衡異常、体液バランス異常等が是正されるまで行う。通常、1回の治療では4~10Lを4~5時間で投与する。なお、1時間当たり1.5Lから投与を開始し、症状、血液生化学値、体液異常等により適宜増減する。また、血液流量が1分間当たり170mL未満の患者には1時間当たり1.3Lから投与を開始する。本剤はバイフィル®透析剤と同時に使用する。

規格先発薬価後発薬価
1.26%463/袋
1.39%1700/袋
7%345/袋100〜・1社
8.4%346/袋

効能・効果

胃および十二指腸の透視・撮影の造影補助

禁忌

消化管の穿孔又はその疑いのある患者[消化管が膨らみ、穿孔部位を伸展させ腹痛等の症状を悪化させるおそれがある。]
消化管に急性出血のある患者[消化管が膨らみ、出血部位を伸展させる。]

副作用

■その他の副作用
【頻度不明】腹部膨満感、おくび

飲み合わせ(併用禁忌)

ヘキサミン(ヘキサミン静注液)
本剤はヘキサミンの効果を減弱させることがある。
ヘキサミンは酸性尿中でホルムアルデヒドとなり抗菌作用を発現するが、本剤は尿のpHを上昇させヘキサミンの効果を減弱させる。

くわしい解説(薬の種類・基礎ガイド)

制酸薬(胃酸を中和する薬)胃薬の種類と選び方胸やけ・逆流性食道炎の薬

よくある質問

Q. 炭酸水素ナトリウムは何に使う薬ですか?
炭酸水素ナトリウムは消化器(健胃・整腸・潰瘍)に分類される医薬品で、主に「胃および十二指腸の透視・撮影の造影補助」などに用いられます。
Q. 炭酸水素ナトリウムの用法・用量(飲み方)は?
添付文書では「透視開始に際して、造影剤投与開始直前あるいは投与開始後、年齢、胃内容積の個人差、造影の体位に応じて、約100~400mLの炭酸ガスの発生量に相当する量を、少量の水または、造影剤と共」などとされています。実際の用法・用量は症状や年齢で異なるため、医師の指示と最新の添付文書に従ってください。
Q. 炭酸水素ナトリウムの主な副作用は何ですか?
主な副作用として「■その他の副作用 【頻度不明】腹部膨満感、おくび」などが報告されています。気になる症状があれば医師・薬剤師にご相談ください。
Q. 炭酸水素ナトリウムにジェネリック(後発医薬品)はありますか?
後発医薬品(ジェネリック)があります。
Q. 炭酸水素ナトリウムで注意が必要な飲み合わせはありますか?
「ヘキサミン(ヘキサミン静注液) 本剤はヘキサミンの効果を減弱させることがある」など併用に注意が必要な薬剤があります。服用中の薬は必ず医師・薬剤師にお伝えください。
出典: 添付文書情報は 独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA)の提供データに基づきます。基本情報・薬価は厚生労働省 薬価基準、包装は MEDIS HOT コードマスターによります。
📄 添付文書(PMDA・PDF)を開く免責事項・出典について

本ページは医療従事者向けの参考情報です。診断・処方・服薬の最終判断は最新の添付文書および医師・薬剤師の判断によってください。
監修: 大澤 亮太(精神保健指定医/医療法人社団こころみ 理事長) 免責事項薬事典で検索