ARNI(サクビトリルバルサルタン)

アンジオテンシン受容体ネプリライシン阻害薬で、慢性心不全・高血圧に用いられます。現在 1 成分を掲載しています。

ARNI(サクビトリルバルサルタン)とは

ARNIは、血管を収縮させ体に水分をためる働きを抑える成分と、体を守る物質の分解を抑える成分を組み合わせた薬で、慢性心不全や高血圧に用いられます。心臓の負担を軽くし、血圧を下げる方向に働きます。心不全では症状の改善や入院・予後の改善が期待され、生活の質を保つことを目的に使われます。心不全に用いられる比較的新しい薬で、血管を広げるとともに心臓を守る働きが期待されます。

ARNI(サクビトリルバルサルタン)のポイント

監修: 大澤 亮太 医師(医療法人社団こころみ)

主な薬と選び方

心不全の治療では、以前から使われてきた血圧や心臓に働く薬と比べ、ARNIに切り替えることで効果が上乗せされることがあります。一方で血圧低下が起きやすいため、もともとの血圧や腎臓の状態、ほかに使っている薬との関係をみて選びます。どの薬を中心に組み立てるかは、心臓の状態や全身の状況をふまえて医師が判断します。ARNIは、慢性心不全でACE阻害薬やARBからの切り替えとして用いられ、血圧や腎機能・カリウムをみながら導入します。

副作用と注意点

血圧の下がりすぎによるふらつき、血液中のカリウムの上昇、腎機能の変化、まれに顔やのどのむくみが起こることがあります。特定の血圧の薬とは併用できず、切り替える際は一定の間隔をあける必要があります。妊娠中は使えないため、該当する可能性があるときは必ず医師に伝えてください。血圧低下・高カリウム血症・腎機能に注意します。ACE阻害薬とは併用せず、切り替えには一定の間隔をあけます。妊娠中は使用できません。

セルフケア・生活の工夫

減塩・体重管理とあわせて用います。血圧低下やめまいに注意し、ACE阻害薬からの切り替えは間隔をあけます。妊娠の可能性は必ず伝えてください。

📌 受診・相談の目安

顔や唇・のどの腫れ・息苦しさは緊急です。強い立ちくらみ・脱力(高カリウム)、妊娠に気づいたときも相談してください。

主に使われる病気・症状

心不全高血圧症

この種類の薬の違いを比較

関連するけんさ値

← 薬の種類の一覧へ

ARNI(サクビトリルバルサルタン)に分類される主な薬剤

よくある質問

Q. 以前の心臓の薬から切り替えるのはなぜですか
心不全では、従来の薬よりも症状や予後の改善が期待できる場合があり、切り替えが検討されます。ただし全員に適するわけではありません。切り替えの可否や時期は心臓と腎臓の状態をみて医師が判断します。
Q. 飲み始めにふらつくのですが大丈夫ですか
血圧が下がることでふらつきやめまいが出ることがあります。急に立ち上がらないようにし、症状が強い、続く、転倒の不安がある場合は早めに医師へ相談してください。自己判断での中止は避けてください。
Q. カリウムに気をつける必要がありますか
血液中のカリウムが上がることがあります。カリウムを多く含む食品やサプリ、ほかの薬との組み合わせに注意が必要な場合があります。定期的な血液検査の指示に従い、心配があれば医師に確認してください。
Q. 飲み合わせで注意する薬はありますか
特定の血圧の薬とは併用できないほか、痛み止めなど腎臓やカリウムに影響する薬で注意が必要な場合があります。市販薬を含め、使っている薬は医師や薬剤師に伝えて確認してください。
Q. ACE阻害薬から切り替えられますか
切り替えには一定の間隔が必要です。使用中の薬を医師に伝え、自己判断で併用しないでください。
Q. 血圧やカリウムに注意と言われました
血圧低下や高カリウム、腎機能への影響に注意し、定期的な検査を受けながら使います。

本ページは患者さん・ご家族向けの一般的な情報提供です。個別の診断・治療に代わるものではありません。実際の判断は医師・薬剤師にご相談ください。 免責事項薬を検索