こころみ薬事典

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全科

硝酸イソソルビド

先発: ニトロール

薬効分類: 循環器

硝酸イソソルビドは循環器に分類される医薬品です。主な適応は「狭心症、心筋梗塞(急性期を除く)、その他の虚血性心疾患」など。本ページではPMDA添付文書に基づく用法・用量、禁忌、相互作用、副作用と、規格別の薬価・包装情報を掲載しています。

⚠ 安全サマリー

禁忌重篤な低血圧又は心原性ショックのある患者[血管拡張作用によりさらに血圧を低下させ、症状を悪化詳細 ↓併用禁忌ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤 シルデナフィルクエン酸塩(バイアグラ、レバチオ)詳細 ↓主な副作用■その他の副作用 【0.1~5%未満】めまい・ふらつき、熱感、潮紅、動悸、頭痛、頭重、悪心・詳細 ↓

監修医による解説

硝酸イソソルビドは、主に静脈を拡張することで心臓の前負荷・後負荷を軽減し、心筋の酸素需要を減らす硝酸薬です。この作用により、急性心不全や不安定狭心症の治療に用いられます。即効性があり、持続静注での厳密な血圧管理下での使用が基本となります。

  • 血管拡張作用による頭痛、めまい、血圧低下が起こりやすいため、患者の状態を注意深く観察する必要があります。
  • PDE5阻害薬(シルデナフィル等)やsGC刺激薬(リオシグアト)との併用は禁忌であり、致命的な血圧低下を招くおそれがあります。
  • 過量投与や長期投与後の急な中止は血圧の変動を招くため、投与量の調節や中止は慎重に行う必要があります。

※ 添付文書をもとに作成し、監修医が確認した参考情報です。

監修: 大澤 亮太 医師(医療法人社団こころみ)

内服・錠

用法・用量

通常、成人に対し、1回1錠(硝酸イソソルビドとして20mg)を1日2回経口投与する。なお、年齢・症状により適宜増減する。本剤はかまずに服用すること。

規格先発薬価後発薬価
20mg9.2/錠

内服・カプセル

用法・用量

通常成人は、1回1カプセル(硝酸イソソルビドとして20mg)を1日2回、経口投与する。なお、年齢・症状により適宜増減する。

規格先発薬価後発薬価
20mg8.5/カプセル6.1〜・1社

内服・徐放錠

規格先発薬価後発薬価
20mg6.1〜・1社

外用・テープ

用法・用量

通常、成人に対し、1回1枚(硝酸イソソルビドとして40mg)を胸部、上腹部又は背部のいずれかに貼付する。貼付後24時間又は48時間ごとに貼りかえる。なお、症状により適宜増減する。

規格先発薬価後発薬価
40mg38.4/枚22.2〜・4社

外用

用法・用量

通常、成人には、1回1噴霧(硝酸イソソルビドとして1.25mg)を口腔内に投与する。なお、効果不十分の場合には、1回1噴霧にかぎり追加する。

規格先発薬価後発薬価
1.25mg834.3/瓶

注射・静注

用法・用量

〈急性心不全〉
通常、成人には、硝酸イソソルビドとして1時間あたり1.5~8mgを持続静注する。投与量は患者の病態に応じて適宜増減するが、増量は1時間あたり10mgまでとする。
〈不安定狭心症〉
通常、成人には、硝酸イソソルビドとして1時間あたり2~5mgを持続静注する。投与量は患者の病態に応じて適宜増減する。

規格先発薬価後発薬価
25mg639/筒
50mg1291/袋
100mg2066/袋

注射

用法・用量

〈急性心不全〉
通常、成人には、本剤を注射液そのまま、又は生理食塩液、5%ブドウ糖注射液等で希釈して0.05~0.001%溶液とし、硝酸イソソルビドとして1時間あたり1.5~8mgを点滴静注する。投与量は患者の病態に応じて適宜増減するが、増量は1時間あたり10mgまでとする。
〈不安定狭心症〉
通常、成人には、本剤を注射液そのまま、又は生理食塩液、5%ブドウ糖注射液等で希釈して0.05~0.001%溶液とし、硝酸イソソルビドとして1時間あたり2~5mgを点滴静注する。投与量は患者の病態に応じて適宜増減する。
〈冠動脈造影時の冠攣縮寛解〉
通常、成人には、冠動脈造影時に本剤を注射液そのまま、硝酸イソソルビドとして5mgをカテーテルを通し、バルサルバ洞内に1分以内に注入する。なお、投与量は、患者の症状に応じて適宜増減するが、投与量の上限は10mgまでとする。

規格先発薬価後発薬価
5mg160/管201〜・2社
50mg1022〜・2社
100mg2146〜・1社

効能・効果

狭心症、心筋梗塞(急性期を除く)、その他の虚血性心疾患

禁忌

重篤な低血圧又は心原性ショックのある患者[血管拡張作用によりさらに血圧を低下させ、症状を悪化させるおそれがある。]
閉塞隅角緑内障の患者[眼圧を上昇させるおそれがある。]
頭部外傷又は脳出血のある患者[頭蓋内圧を上昇させるおそれがある。]
高度な貧血のある患者[血圧低下により貧血症状(めまい、立ちくらみ等)を悪化させるおそれがある。]
硝酸・亜硝酸エステル系薬剤に対し過敏症の既往歴のある患者
ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤(シルデナフィルクエン酸塩、バルデナフィル塩酸塩水和物、タダラフィル)又はグアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤(リオシグアト)を投与中の患者

副作用

■その他の副作用
【0.1~5%未満】めまい・ふらつき、熱感、潮紅、動悸、頭痛、頭重、悪心・嘔吐、胃部不快感・上腹部痛
【0.1%未満】浮腫、血圧低下、全身倦怠感、耳鳴、食欲不振、AST、ALTの上昇等、発疹
【頻度不明】脱力感、不快感

飲み合わせ(併用禁忌)

ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤
シルデナフィルクエン酸塩(バイアグラ、レバチオ)バルデナフィル塩酸塩水和物(レビトラ)タダラフィル(シアリス、アドシルカ、ザルティア)
併用により、降圧作用を増強することがあるので、本剤投与前にこれらの薬剤を服用していないことを十分確認すること。また、本剤投与中及び投与後においてこれらの薬剤を服用しないよう十分注意すること。
本剤はcGMPの産生を促進し、一方、ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤はcGMPの分解を抑制することから、両剤の併用によりcGMPの増大を介する本剤の降圧作用が増強する。
グアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤
リオシグアト(アデムパス)
併用により、降圧作用を増強することがあるので、本剤投与前にこれらの薬剤を服用していないことを十分確認すること。また、本剤投与中及び投与後においてこれらの薬剤を服用しないよう十分注意すること。
本剤とグアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤は、ともにcGMPの産生を促進することから、両剤の併用によりcGMPの増大を介する本剤の降圧作用が増強する。

くわしい解説(薬の種類・基礎ガイド)

硝酸薬

この薬が使われる主な病気・症状

狭心症心筋梗塞(後)心筋梗塞(後)

よくある質問

Q. 硝酸イソソルビドは何に使う薬ですか?
硝酸イソソルビドは循環器に分類される医薬品で、主に「狭心症、心筋梗塞(急性期を除く)、その他の虚血性心疾患」などに用いられます。
Q. 硝酸イソソルビドの用法・用量(飲み方)は?
添付文書では「通常成人は、1回1カプセル(硝酸イソソルビドとして20mg)を1日2回、経口投与する」などとされています。実際の用法・用量は症状や年齢で異なるため、医師の指示と最新の添付文書に従ってください。
Q. 硝酸イソソルビドの主な副作用は何ですか?
主な副作用として「■その他の副作用 【0.1~5%未満】めまい・ふらつき、熱感、潮紅、動悸、頭痛、頭重、悪心・嘔吐、胃部不快感・上腹部痛 【0.1%未満】浮腫、血圧低下、全身倦怠感、耳鳴、食欲不振、AST、ALTの上昇等、発疹 【頻度不明」などが報告されています。気になる症状があれば医師・薬剤師にご相談ください。
Q. 硝酸イソソルビドにジェネリック(後発医薬品)はありますか?
後発医薬品(ジェネリック)があります。
Q. 硝酸イソソルビドで注意が必要な飲み合わせはありますか?
「ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤 シルデナフィルクエン酸塩(バイアグラ、レバチオ)バルデナフィル塩酸塩水和物(レビトラ)タダラフィル(シアリス、アドシルカ、ザルティア) 併用により、降圧作用を増強することがある」など併用に注意が必要な薬剤があります。服用中の薬は必ず医師・薬剤師にお伝えください。
出典: 添付文書情報は 独立行政法人 医薬品医療機器総合機構(PMDA)の提供データに基づきます。基本情報・薬価は厚生労働省 薬価基準、包装は MEDIS HOT コードマスターによります。
📄 添付文書(PMDA・PDF)を開く免責事項・出典について

本ページは医療従事者向けの参考情報です。診断・処方・服薬の最終判断は最新の添付文書および医師・薬剤師の判断によってください。
監修: 大澤 亮太(精神保健指定医/医療法人社団こころみ 理事長) 免責事項薬事典で検索